何度も修理をしたのにまた雨漏りが…

この様な経験をされた方も多い事でしょう。ではなぜ雨漏りが止まらないのか？ その答えは簡単です。雨漏りの原因箇所が特定できていないからです。

雨水の浸入口は、1ヵ所だけとは限りません。実際の調査で、複数の浸入口を発見したケースがあります。その逆で雨水の浸入口は１ヵ所なのに複数箇所から雨漏りが同時発生したり、気圧や風の強さによって違う場所から雨漏りする事もあります。

原因を特定するための調査方法に散水調査があります。 散水調査とは、雨水の入口と思われる箇所に、雨天時と同じ状況を想定したピンポイントの散水を長時間行い、雨漏り現象を再現する方法です。

前述の散水調査と併用して、調査箇所の表面温度を測定する赤外線サーモグラフィ診断も有効な調査方法です。例えば背面の一部分に水が侵入している場合、他の部分よりも温度が低くなる傾向があります。このため、表面温度の差異を測定することで雨漏りの存在を推定できます。

これらの調査に水分計を用いた含水率検査を併用する事で、精度の高い原因調査が行えます。職人の勘は大切ですが、資格者による論理的な調査と、その建物に最適な修理方法で雨漏りを解決します。

散水調査法

原因と疑われる箇所へ実際に水を掛け、雨漏り現象を再現し浸入経路を確認する調査方法です。

赤外線装置法

赤外線サーモグラフィは、物体から放出されている赤外線を可視化し温度情報を色で表現します。

含水率検査

建物で濡れている部位や湿気がある部位は、乾燥している部位と比較すると高い数値を示します。