
roof painting
屋根塗装
壁と屋根の紫外線影響の差は、傾斜角度90°の壁と比較して傾斜角度30°の屋根では約1.44倍の紫外線照射量があるという実験結果が知られています。建物全体の塗り替え周期を考慮すると、屋根は外壁の塗料以上に耐候性に優れた塗料を選ぶ必要があると言えるでしょう。
塗装の目的は、屋根材を紫外線や雨水等の劣化要因から保護する膜を造り、屋根材を長持ちさせるために行うものです。しっかりと下地調整を行い密着力を確保し、耐候性や耐摩耗性に優れた屋根用塗料を選び、塗料製造メーカーの仕様を遵守した塗装工事を行う事で、長持ちする良好な塗膜が形成されます。
化粧スレート屋根
化粧スレートは、主材料にセメントと繊維材料を用い、薄い板状に加工した人工的な屋根材の事です。製品名としてコロニアルやカラーベストとも言われています。表面の塗装が劣化して屋根材が吸水し水分を保持すると、藻や苔が定着し美観を損ねてしまいます。

施工前

施工後

1.施工前
藻や苔が随所にみられる。また、塗膜の剥がれや浮きが発生している。

2.下地清掃
高圧洗浄やケレン作業を行い、汚れや劣化している塗膜を除去した。

3.下塗り1回目
エポキシ樹脂シーラー塗布。吸い込みが激しい部分は造膜されず、色が変わっていない。

4.下塗り2回目
エポキシ樹脂シーラーを再度塗布した。全体的に飴色状に変化し、造膜できた事がわかる。

5.施工後
中塗りと上塗りはラジカル制御形高耐候屋根用塗料を使用しました。また、ケラバ部分の雨仕舞を改善するため、ケラバ包みを新設し完了。
折板屋根
折板屋根は、鋼板を山型に成型した屋根材です。平らな金属板と比較すると、強度が高く耐久性がとても高いのが特徴です。しかし、ボルトを使用した工法では、ボルトの発錆やパッキンの劣化による雨水の浸入等の不具合が生じる可能性があります。

施工前

施工後

1.施工前
色褪せやボルト部分の錆が随所に見られます。

2.下地調整、下塗り
高圧洗浄やケレン作業を行い、錆がひどい部分にはあらかじめ錆止め塗料を塗る。その後、全体に錆止め塗料を塗布する。

3.中塗り、上塗り
中塗りと上塗りは、シリコン樹脂系屋根用遮熱塗料を使用しました。遮熱塗料は、太陽の光エネルギーを反射して、屋根の温度上昇を妨げる効果があります。
